ケルン大聖堂　水彩27×38cm

「ケルン」はドイツ人には通じなかった。「コリン」と発音しなければならない。昨夜遅くフランクフルトに着いた私たちは、翌朝ＩＣ（都市間特急）でケルン向けて出発した。ライン川クルーズの出発点であるマインツで乗り換え、ライン川沿いを3時間ほど走った。ライン下りで知られる清流は、開発によって一部損なわれた感を否めない。ケルンの駅舎を出るや否や、天を突き刺すほどの長い尖塔を持ち黒光りした大聖堂が突如眼前に現れた。中は暗く、夏でも冷やりとして荘厳である。外観をカメラに収めるため私たちは方々を彷徨った。歩き疲れたので大聖堂の正面のカフェに入った。世界遺産の大聖堂を仰ぎ見ながら味わったケルンのビール（ケルシュ）は格別であった。